小池一夫
小池一夫は秋田県出身で、日本を代表する漫画家であり、小説家、脚本家、作詞家、作家でもあります。漫画家活動のはじめは、さいとうプロダクションへの参加で、同プロダクションで無用之介、ゴルゴ13などの原作に携わりました。その後遅咲きながら独立し、劇画界の代表的な作家となりました。その作風の特徴は、キャラが起った主人公が壮大な舞台の中で、活躍するところにあると言えます。このため「キャラクター原論」の提唱者と言われています。
小池が1970年代に発表した代表作の一つが、子連れ狼です。1987年という早い時期にアメリカで出版され、成功を収めた数少ない日本漫画の一つです。今日の日本漫画ブームの草分けとなりました。アメリカン・コミックの巨匠であるフランク・ミラーは同作品の大ファンであり、ダークホース社から出版された同作品のアメリカ版の表紙絵を描いています。小池劇画はアメリカン・コミックスにまで影響を与えたと言えます。例えば、2002年のハリウッド映画『ロード・トゥ・パーディション』は、『子連れ狼』を元にしていると言われています。