御用牙
板見半蔵の活躍を描いた捕り物時代劇。
悪を退治するのではなく相手の弱みを握って権力で己の正義を証明するという異色の時代劇である
$29
代表作
小池一夫は、日本を代表する劇画作家の一人です。当初、さいとうプロダクションに参加し、ゴルゴ13などの作品制作に関わりました。その後、独立し、1970年代から次々と作品を発表しました。その代表的作品の一つが御用牙です。漫画家以外に、小説家、脚本家、作詞家、作家、大学教授もしました。しかし何と言っても、漫画家として海外の作家などにも大きな影響を与え、今日の日本漫画ブームの先駆けとなった点が大きな業績と言えましょう。
$49
作画家神田たけ志との師弟コンビによるアクション時代劇画が、御用牙です。1970年10月、青年コミック誌「ヤングコミック」(少年画報社)で連載が開始されました。武士でありながら庶民のために大義を貫く同心・板見半蔵の燃える反骨心が大人気となり、73、74年に勝新太郎主演で映画(全3作)にもなりました。単なる時代劇と一線を画し、ダークヒーロー的な趣もあり、完全無敵の存在ではなく太刀回りで負けても、悪を退治するのではなく相手の弱みを握って権力で己の正義を証明するという異色の時代劇です。